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あるけたべろ京都&帰宅

次の日は京都に足を伸ばしてみた。大阪から近いというから。たしかに近い!
体感的には、横浜から上野あるいは錦糸町くらいにもおもえた。てか、関西は私鉄が張り巡らされているので、わりと安く移動できるのだ。

とりあえず京都では嵐山のライトアップだけは見ることにしていた。職場の京都出身の人が、京都観光ということで検索して見繕ってくれたので。
三条で降りてから、どこに行ったらいいのやら、てくてく歩き、祇園を抜け、八坂神社に行って、境内のテキ屋屋台でこちらでは見かけない「焼きたけのこ」をいただく。

それから清水寺に行く道すがら、おいしいみたらし団子を買い食い。清水寺に行ったら、「今年の漢字」の発表で舞台が占拠されていて、舞台からの見晴らしをたのしめず、ぶーたれる。ぶーぶー言ってくたびれつ、まだライトアップまで時間があるから、と仁和寺に行こうとし、駅までタクシーを拾ったら、「仁和寺やったらその駅やなくてこの路線のほうがよろしよ」とか「嵐山に行かはるんやったら、京福鉄道に乗っていくよろし」と年のいった運ちゃんに世話してもらい、四条大宮から、路面電車の旅になる。

時間をかんがえ、仁和寺に行かず、嵐山をぶらぶら。しかし、紅葉の季節も終わったというのに、平日だというのに、芋洗い混雑。渡月橋のとこで遅いひるごはんを食べ、またてくてく歩く。天龍寺でとても綺麗な庭をたのしみ(世界遺産だったのか)、野宮神社やら何やら、ひたすら歩いているうち、竹林の小径の近くで道が混んで、いよいよ身動きがとれなくなる。ライトアップの点灯待ちの人々でぎっしりなのだ。

で、17時になって竹林がライトアップ。なかなかきれいだったが、写真を撮ってる人々がみな口々に「前の人のアタマしか撮れひん」と嘆いていたのがわらえた。でも人気がなかったら、けっこうコワイ雰囲気になっちゃうと思う。
あちこちのライトアップ、とてもキレイだが、樹木には迷惑だと思う。夜はしっかり寝てもらって、春には筍を分けていただくくらいが、良いおつきあいではなかろうか。
千年の古都だから、相当ヘンなものとか面白いものが棲んでいるとおもうが、あの混雑と開発では、そういうものもなかなか羽根を伸ばせまい。観光客がこう言うのもナニだけど、覗かせてもらうのは最低限でエエよ。

それからまた早い夕ごはんを食べ、帰阪。京都ではそばとか豆腐とかを食べ、「観光地だもんね」と覚悟していたわりには、高価かつ悲惨な食べ物にはあたらなかった。ラッキー。

翌日は、帰る日というのに商店街をぶらつき、えび餅(桜エビをすりつぶしたものを混ぜ込んだピンク棒餅)をゲット。などとたのしんでいたら、帰りのこだまにあたふた乗り込む時間になり、土産は職場の分だけ引っつかんで入手、というていたらく。縁者の皆様えろうすんまへん m( _ _ )m。

帰りは動物病院(ペットホテル)に直行し、ねこ引き取って帰る。最低限のヒーター設定に抑えた金魚たちは、帰ってみたら、じーっと寝てた。ねこも、しばらくは落ち着かなかったが、緊張の糸が切れたのか、ストーブの前で爆睡中。

わたわた移動するのは、せわしないなぁ。ちょっと師走気分にもなったけど、くたびれたー!!

昭和86年 in おおさか

法事のため、大阪に帰省。いちまんえん未満で新幹線に乗れる「ぷらっとこだま」を使い、のんびり移動した。
Wi-Maxのテストがてら重いノートPC、というよりこたつトップを背負って行ったので、くたくた。うん、スマフォとか持ってないんだ、すまない。で、連れの実家に荷物を置くなり、近くの商店街のドトールでくつろぐ。

大阪の空気感のゆるさは、人間が生きていきやすいレベル。東京圏内通勤ラッシュ時の神経症的に張り詰めた空気というのは、日本のなかでは例外的なもんなのだな、と知る。キタとかの中心街はビジネスとかオフィスとかヨコモジっぽい雰囲気はあったが、市内のあちこちに、元気のいいアーケード商店街、ママチャリを駆使する人々。昭和が続いているような気楽さがあった。

さらに、商店街の帰り、たこ焼きを買って帰ろうとしたら、店のおっちゃんに「すまへんなぁ、さっき火を落としたさかい、タダでええわ。外は冷たいかもしれんけど、中はやわらかいでぇ」と言われる。一フネ200円という安さなのに、そんなサービス! しかもフネが壊れんばかりにタコ焼き山盛り!
なにわの人情に打たれ、横浜から来た人間である旨を伝え、せめて100円を置かせてもらった。
ちなみに、たこ焼きは冷えてなぞおらず、ぬくかった。
また、大阪の商店街では、たこ焼きは回転焼き(今川焼)と同レベルのおやつであって、500えんも払ってありがたがって食べるものではない。

で、本来の用件は義父の回忌法要だったんだが、それ自体は近所でサクッと済んでしまった。お経のボーカル(住職)が喉のコンディションが良くなく、さらに言えばボーカル向いてなくて、メロディーや歌詞もハングルめいた謎の響きだった。
「私のソウルを揺らしたベスト読経ヴォーカリスト」とか、宗派別でいいから、全日本ランキングがあったほうがいいと思う。いやマジで。

そしていそがしい帰省編は翌日に続く。

上高地に行ってきました

上高地まで、二泊三日の窮乏旅行をしてきました。移動はお得きっぷバス、泊まりは三畳のバンガロー、米持参で行くぜ!という、中年夫婦というよりは学生レベルの旅。それでも空気や水のおいしさ、景観の美しさは、旅行者平等にたのしめます。
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うつくしい景観は右のフォトアルバムからどうぞ。面倒な人のために、いちおう一枚はっておきます。

ちなみに前日はひどい雨で、私らの到着までも曇りだったそうだけど、滞在中は心地よく晴れてくださいました。「歓迎してくれてますな」とニコニコ。ちなみに帰りも、バスが発車したとたん、雨粒が落ちてきてました。

山々の荘厳ながらも頼もしい景観、碧く美しい水の透明度、などは今さら私などが言うまでもありますまい。山登りの人々もあり、景観をたのしむ散策者あり、中国人の団体客、林間学校の中学生、欧米のバックパッカー、いろいろな人々がいました。とはいえ、イヤげな観光地感や俗物感……つまり猥雑な飲み屋や下品系な土産物屋やお花畑なペンションやハリボテな美術館やら……は全然ないのが、開発が遅かった上高地の良いところですな。

そして、ものすごい寒暖差にメゲました。昼は半袖TシャツでOKなほどに汗ばみますが、夜はフリース上下にタイツに分厚い靴下でギリギリ。連れなどは寒さで3時半に目が醒めていたという。さすがバンガローだぜ。二泊目の夜は湯たんぽを借りました。

しかーし、お風呂はとても良かった。ただの沸かし湯でも、水質自体がいいのでしょう。あらゆる意味でニュートラルですなおな「みず」という感じの水は、全身の毒を抜いてくれるのかもしれません。あんな水と空気で暮らせたら、まいにち毒抜きができるなぁ。ちなみに空気も水もよいので、食べ物もおいしく感じられます。パイプタバコだと味が下界とは完全に違ってしまうという。

標高1500メートル、冬季は全面閉鎖、という環境にあって、生き物の種類は決してそう多くはありませんが、野鳥はたくさん見れます。バードウォッチングの天国。でも不慣れな私らは、高倍率双眼鏡を持参しても、5、6種類を確認するのが関の山でした。魚はほとんどいません。岩魚なら棲んでるそうですが、天然の岩魚で人間に目視できるようなマヌケがいるはずもありません。

滞在中は、たくさんたくさんたくさん歩いて、つかれた……。まぁ、やることといったら、景観を眺めるしかないし。

あともうひとつ。夜は星がめちゃくちゃ美しかったです。
薄く雲が出ていましたが、北斗七星がピカピカに見えるほか、あれがスピカかアルクトゥルスか、星座早見盤を持っていかなかったのが悔やまれる……、もうどれがどれやらの星空でした。まぁ、寒くて寒くて、横浜の冬装備では、長時間おもてに居られなかったんだけど。

地球の歳差運動の関係で、天の北極を示す「北極星」は2000年ごとに変化する。
今の北極星、こぐま座のアルファ星が次にまた「北極星」になるのは、約26000年後だとか。
プルトニウム239は、その頃になってようやく半減しているわけで。

200万年前に隆起したという上高地の山々に囲まれ、たかだか100年の命もない身で、数百年や数万年前に発された星の光に満ちた夜空を、じーっと見上げていましたよ。

ヨコハマなつかし話(開港博も閉幕だねぇ)

前々から想像はついていたが大赤字で、Y150開港博も今日で閉幕となる。エコという美名の下のもてなし感ゼロの経費削減イベント、なかだ氏ヤリ逃げの手法で市長は交代するというショボくてトホホな顛末、市民税なぞ踏み倒したろか気分になる市民も少なくないのではないか。
……お上やお役所を、ついつい「ケッ」という視線で見てしまうのは、昔ながらのゲットー系ハマっ子気質ゆえと自覚しているし、上から降りてきたしょむない企画を何とか盛り上げようと頑張るひとびとがいることもわかっているので、あまり悪口は言っちゃいかん(もう十分言ってるって!)。それにまぁ、終わってしまったことではある。山ほど残った赤字を返すのはしかたないが、その割に祭り感に乏しいまま閉幕なのが淋しいだけで。赤字は呑むが、その分あそばせろよ~、って心情やね。

ちなみに、Yahooの「理想の結婚 相性マップ」なるところでは、神奈川の県民性を、「横浜旧市街」と「それ以外」で分けていて、かなりワロた(このマップ作ってる人が旧市街民なのを見てなっとく)。
非の打ち所なくキメることをダサく恥ずかしく感じてギャグに走ってしまう屈折した自意識だとか、会話に謎な英語をつい交えてしまうルー大柴的なノリだとか、根拠がさっぱり不明な地元愛だとか、地味狙いなのかハデ好きなのか、イキがりたいんだかシャイなんだかわからないこの気質は、他地域から見ると単に「面白い人」扱いされて理解されにくいかもしれない。

どのみち長期計画では、(東京寄りである)市の北部に重点が置かれることになってるのだし、十年も経てば今の中部あたりはシャッター商店街の如き様相になるのであろ(南部辺りはどうなっていることやら)。時はすべてを変える。まぁ、それは世の常だ。

ふとノスタルジックに、私なりのヨコハマくさい小話を、ちょっとだけ。

それは私がまだまだ若かりし頃。ほぼ毎晩、午前様でタクシー帰宅だった時期があった。
タクシーに乗りこむ場所は当時は少しは繁華街で、どんな繁華街ですかと問われると「たまに発砲事件がある程度でショボいもんです」てな感じであった(地元民なら「メリーさんのテリトリー」で済むかな)。

金曜日だっけな。その夜もタクシーを止めて、ばたむ、と乗り込んだ。
と、いきなり運ちゃんに明るいノリで、
「ねぇ、今日急ぐんだ。メーター倒しとくから、飛ばしていい?」
と訊かれた。暗がりながらバックミラーを見れば、小粋な感じのイケメン兄ちゃんであった。
(おっ、カノジョと約束かい?夜遊びかい?やるねぇ、イイじゃん!)
てな感じで、「もちろんオーケー」と答えて、阿吽の呼吸でくるまは急発進。

「ごめんね~、こっちの都合でさぁ」
「気にしない、気にしない。たのしくシゴトしないとね。ビートたけしの話だと、タクシーに乗ったら炊飯器積んでた運ちゃんが居た、なんて話があったしさぁ」
「なんじゃそりゃ! そんなヤツいるの、ははは」 「あははは」
浮かれた気分の金曜の夜、真夜中の道をたのしく飛ばす浮かれタクシー。

ゲットーの我が家に着き、くるまを降りる。
「ここね。それじゃワンメーターでいいよ」
「いいよいいよ、これ、取っといて。おつりはいいよ」
「えぇ~」 「いや、こっちも楽しかったから」
「ん……」
粋な兄ちゃん、鮮やかな笑顔をみせてひとこと。
「またね」

タクシーはまた矢のように走り去った。
赤いテールランプを見送りながら、
(ここは巴里の下町じゃねーぞ、わははは)
ついセルフツッコミを入れたくなる、いいドライブでした。

それぞれがそれぞれの場で、ゴキゲンに・カッコよく(そしてズッコケて)。
そーゆー気分を、後ろ姿や横顔で見せられて育ってきたわけです。うん。

うわ

7月に入ってから一度もブログ書いてない……。

ダルいしたるいし、へげへげしてまんねん。でも労働はしてまっせ~。
あと毎日のように五分間瞑想。ってゆーか、座るだけなんですけど。
自家製の梅シロップはとてもうまいです。がぶがぶ飲んでしまって、本格的な夏到来の前に終わってしまいそうです。
しかしダルい……明日は吉井さんのライブというのにだいじょうぶだろうか。スタンディングじゃないけど、ずーっと座りっぱなしというのもナニだろうしなぁ。うううう。
なんとか一日一日、生き延びるぞー!

日曜の夜に帰ってきますた from 大阪

大阪は人が等身大で生きてる感じで、何か気持ちが楽になる、実によいとこでした。

首都圏の街中では、ケータイかイヤホン(orヘッドホン)で完全自閉する人が8:2くらいで優勢ですが、その比率が逆だったように見受けました。

巨大なアーケードの商店街があちこちにあり、で、かならず古本屋があるんだ、これが(すばらしい!!)。
大阪の商店街はすべてアーケードで連結して、モロッコの旧市街のような迷宮仕立てにしても良いのではないだろうか。ずっと彷徨っていたい気も。

あ、神社もいきました。住吉大社。
引いてみたおみくじは、言い当てて見事すぎ&今後の指針はわずか。どーしろっちゅーねん(脱力)
とはいえ、ここのお宮の建築様式はなんかなぜだか心に来た。日本の伝統建築って感心はするものの、実はそう響いてこないんだけど、なんかここはすごく気に入った。もっと居たかったなぁ。

で、あとは右下の欄をずーっと下にたどって、マイフォトで写真を見てください。

では、またしばらく籠もります。てか、橋本源氏を読み通すぞー。

江の島いってきますた

先週は辞めたあと、バタっと発熱して、発熱してるんだけど眠れないわ、うとうとすると悪夢るわ、本来の夜型にズレてしまうわ何だわかんだわで、だるだるして、出かける予定なぞはすべて一日ずらしになり、しかもずらしたことで都合が合わなくなったり何だりかんだり……。

ようやく、散歩でなく「お出かけ」してみようと思ったので、今日は、サトりんお勧めの神社めぐり&海風に当たる、を両立すべく、ひとり江の島いってきますた。
本当は昨日が「水無月大祓会」なんで行こうと思っていたのだけど、前述の通り、だるだるずるずるで今日に。「旧暦六月じゃないんだから関係ないやーい」とか負け惜しみじみた気持ちを湛えながら。

海の女神ズの三社を回ろうとおもったけど、賑やかなのはまぁ、一番手前の神社になる。
今の気力だと、ここでいきなり神社めぐりが終了してしまいそうな気もする。
んで、江の島にかかる弁天橋のたもとにさしかかった時に、衝動的に乗り合い船に乗り込み、奥から回ることにした。
回ってみた江の島の裏手(岩屋があるほうね)は、磯遊びする子供たちでいっぱい。私もあちこちあちこちにいる小カニや小魚を発見して眺め楽しみました。タマシイがいずこより来ていずこへ去るかは知らず、海は生命の来たるところ&帰るところ。涙も血も汗もしょっぱい。

んで、礼儀として岩屋を見たあと、奥津宮への急な上がりへ。この道が島で一番に急勾配(かな?)で、汗だくだくでも登り切ってさえしまえば、あとは中社、下社まで、ずーっと下りなのでラク。

そういえば江の島には天女と龍の伝説が残されているのだけど、行きの電車の長い道のりで、(今頃になってようやく)読み始めた橋本治の「窯変源氏物語」の「若紫」を読んでたら、龍の話が出てきて「シンクロだなー」なぞと思ったことだよ。

Enoshima ←「ほんとに行ったんだよー」というアリバイ程度の写真を掲載。
Enoshima2


江の島は住み付き猫&捨て猫がやたらに多く、猫も人慣れしまくっている。狭くて人通りの多い参道横でも、リラックスそのものといった感じで寝てたりした。→


小笠原旅行のてんまつ

書いていたら書ききれなくなってしまう。ということで、右下の「マイフォト」からご覧ください。

実にひさびさの一人旅。思うところは多々ありますが、わかったことも少々。
私のような人間が、こういう、人のいない場所に行くと、余計に人嫌いをこじらせてしまう(笑)。
ので、さっさと帰ってきて良かったと思います。うん。

帰ってきた途端に

帰ってきました。小笠原の父島から。
地元の人によると、十年ぶりかという梅雨で、丸10日の滞在中、晴れたのは正味2日未満。
それは個人的にはまぁ、構わなかったんですが。

帰ってきて一息ついて、連れと散歩に出た時、舗道の途中が陥没してるのに気づかずにコケて、ねんざして松葉杖ついて帰ってくるハメに。

スコールの中、一人きりで、小笠原の山道を歩いても無事だったのに、地元でコレかい!

てなことで、災難にくわえ、雑事多々あるので、ご報告はまたのちのちに。

ふぐパラダイス

さて日曜日。実兄と私と連れとで、なんと海釣りにでかけてみた。
きょうだい雑談からなんか釣りに行くことになったのだが、釣り好きの兄に輸送から道具貸しからポイント選定から釣り指導までを任せてのラクラク行楽。小学校3年以来の海釣りとあいなって、私はいたく楽しみにしていた。
とっとと朝から出発、風邪気味+寝不足で往路やや気分が悪くなったりもしたが、まず第一目的地の海岸に到着。ここはルーシー・ブラックマンさんの遺体が発見されたとこ(うわー)。ちっさい魚が多いが、いろいろな種類が何かしら釣れる、ということで楽しみ。
んで、最初に連れの竿にアタリ。ひきあげてみると、ふぐ。かわいいふぐである。生きている魚というのは、えもいわれぬ色彩をしている。魚屋でしか魚を見たことがない人は美しいものを見る機会を取り落としている。針はずしにナンギしつつ、ともかく海に逃がす。
次に私の竿が、藻にでも絡まったか異様に重くなる。「絡まったようなんだが」と兄に言い、竿を渡すと「こりゃ魚だぞ」と。んで、そのまま兄が釣りあげたのは、なんとデカイふぐ。
「おおっ!!」 実にのっしりした姿、実に見事な面構えであった。
最初は 「おおきな魚を釣って帰って、食べるぞ!!」 と勢い込んでいたが、相手は、ふぐ。
いや、うちの父親は図鑑片手に包丁さばいて、舌がピリビリする(うわ)ふぐ丼をよく食べさせてくれたもんだったが……意識がはっきりしているのにだんだん呼吸できなくなるという強烈な神経毒を体感しながらあの世行きする気にはなかなかなれない。それになかなかユーモラスでカワイイので、なんか殺生する気になれない。
かくて、ふぐは逃がされ、海原のどこかに消えていった。
この日は曇り空。曇りは釣りにはちょうどいいのだが、いかんせん、風が凄まじかった。何ひとつ遮るもののない強烈な潮風が向かい風で吹き付けてくる。しかも岩場の上で釣っているので、風が吹くと、エサ箱が飛びそうになる、上げた糸があらぬ方に流れる、竿が転がり落ちそうになる、足を滑らせそうになる。苦行状態ながらも、けっこう釣れるのが面白いので、必死に釣りをつづける。
またそれなりにいい型のふぐを釣った時には、針をはずそうと慌ててたら、ふぐが「ぶち」とハリスを噛み切ったのでビビったりもした。そう、貝を割るだけあってふぐの歯は鋭いのだ。あるいは 「釣るなー!!」 とばかりに丸くふくらんだり、コッコッコッと音を立てたり、ここでは別の魚も釣れるはずなのだが、すっかり 「ふぐパラダイス」 と化してしまった。いや、多少は違う魚も釣りましたが……。しかし皆ちいさい魚だったので、「おおきくなれよ」 と逃がす。
個人的な感覚としては、釣って食べるなら、巨大な魚でないと食べる気がしない。できれば30cmオーバーくらいからでないと。「りっぱに大きな異種生命体を取り込むハレの祭儀」くらいの意識をもっておかないと……人は一方的な殺戮に簡単に慣れてしまうからなぁ。

初トライというのに、たくさんの魚を釣り上げて、実に楽しいかぎり。とはいえ、あまりの風の強さ&満ちてくる潮に辟易。場所を変えて釣ろうと車に乗り込んではみたが、どこも風がすさまじく、また全員が寝不足気味&すさまじい風圧での消耗状態。ゆえに車内で一時間半ほど仮眠を取った。
そのあと、場所をかえて防波堤の釣りにもアタック。風は凪いで陽も出て過ごしやすくなったが、まるでダメ。ここではエサにイソメを使ってみたが、これはブキミなB級ホラー映画「スクワーム」を彷彿とさせるシロモノ。私は触るのはまるで平気ですが、しかしこれを針につける時には、ヘモグロビンがあるのか赤い体液が流れ出し、二本の牙で必死に噛みついて抵抗してくるので、殺生な感じがいっぱいで、ちょっとやんなってきてしまった。
結局釣れていない兄の執念に付き合う形で夜釣りにもトライしたが、まったくアタリなし。
結局、最初に遭遇した巨大ふぐが、最大の成果ということになった(逃がしたけど)。連れはなぜか、ひとつの場所で(超ミニミニサイズでも)一匹はかならず釣りあげていた。それぞれに違ったビギナーズラックの出方なのかもしれない。釣りはなかなか不思議なものだ。
※写真は右下の「フォトアルバム」からまとめてごらんください。