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2012年7月

ヅカ見てきました(やや長文)

そもそもは。

ウチの課長がネット連載4コマの 「zucca×zuca」 を買ってきて、職場で回覧状態。
そして同僚さま(一回り以上年上だがキュートかつざっくばらん)が、タカラヅカスカイステージを自宅視聴な長年のヅカヲタ(大空祐飛さんが引退したので足を洗う予定宣言)。

私といえば、そんな影響を受け、宝塚に組がいくつあるかとか、今のトップは誰なのかとか、みな、同僚さまからレクチャーを受けて最近知ったばかり。愛称などにいたっては、まったくもってわからない。

そんでもって。
5月の終わりか、家で「zucca×zuca」の3巻を読み終えたちょうどその時。
何かの啓示のように、メルマガ登録だけした旅行社からの貸切公演のお知らせメールが届いた。

「……行ってみるか」

じつは私は中学時代、同級生に頼みこまれて新宿コマに見に行ったことがある(当時のトップさんのお名前は失念)。その時の内容もおぼえてないが、華やかな舞台にみとれた覚えだけはある。
ヅカ属性は乏しいようだが、基本的に舞台モノは好きだ。金欠体質だから行かないだけで(なので、現在の劇場の裏方?シゴトは気には入っている)。

今回は東京宝塚劇場で、星組の公演「ダンサ・セレナータ(お芝居)」と「セレブリティ(レビュー)」。

もともと、8月のロミオとジュリエットを見に行くつもりだったが、それは一本立て公演なので、シャンシャン持って羽根しょった華やかなレビューがない。それではヅカらしくないので、まずは定番で行こう、と7月公演を見てみることに。8月は8月で、見に行く予定。


そして到着したのは、日本の中心地近く、華やかだが浮ついていない日比谷、ハイソな銀座みゆき通り。アウェー感あふれる劇場の立地に、めずらしく迷子になるところだった。
劇場に到着。ヅカの「場」を貶めてはいけない、とジーンズは遠慮したが、リュック持ってるよーな輩は誰もいないことに気づいてorz。

もちろん、席はいちばん安いB席。必殺兵器の双眼鏡があるので問題ないはずだったが・・・。

「うわ!」

高所恐怖症にはツライ急斜面な客席。てか、席に着くと、正面目線が、舞台上枠の1.5倍のとこにあるし。
まぁ、舞台の全容はだいたい見渡せるのだが、大階段のてっぺんに華々しくスターが登場されても、まるで見えない!!

お芝居はなかなか面白かった。何といっても、いくつも挿入されている華やかなダンスシーンは素晴らしいものだったし、植民地の独立運動がバックにあったりするのも、かつてのアルジェリア独立戦争辺りをイメージしてだろうが、古い洋画風のロマンを感じられた。展開からいって暗いハナシになるかと思ったが、最後はメデタシメデタシ。


どうも双眼鏡の視野が狭い・・・と思いつつ見ていたが、ここで気づいた。片方はフタがつきっぱなしだったよ!!


そのあと、おたのしみ抽選会(もちろん当たりはしなかったが、熱烈なヅカオタさんにこそ当たるべきものだろう)ありの休憩をはさんで、レビューに突入。

レビューはキラキラと華やかで、男役は格好良くダイナミックに、娘役は可愛くセクシーに、さまざまな色と光が乱舞する。娘役そろってのロケットダンスも、ピンクの衣装が可愛く、長い脚が美しく、実に眼福な気分だった。

みんな揃って脚あげて~、なんて、男がやると不格好で見苦しいものを、キレイで可愛らしい娘さんたちが「ほ~ら、キレイでしょ☆ うふ♪」とばかりにやってみせるのは、コケティッシュでいいものである。(可愛いというところがミソで、外国ばりに美人だがリッパな女性たちだと、なんかコケティッシュとか挑発を通り越して威圧的にも感じてしまう気がする)。


つーか、レビューだけ一幕で半額で見せてくんないかなー。歌舞伎座の一幕見みたいに。そしたら安くて楽しくて、レジャーの選択肢として、映画に匹敵するんだが。

情操教育の一環として、こういう華やかな舞台を、小学生の姪にも見せてやりたいと思うが、行き帰り含めたら一日がかりの観劇は疲れてしまうだろう。むずかしい男女の機微もわかるまいし、教育的観点から母親に怒られそーだし。

なのでどうか! レビューだけ半額券とかシネコン配信とか、ぜひ考えてほしい。
「戦争は終わっても当分は治安は落ち着くまい、君の店に来る裕福な客たちもいなくなる」(うろおぼえ)という今日のお芝居のセリフじゃないが、「円高が終わっても当分は不景気だろう、S席を買える裕福な客たちもいなくなる」ということにならないよう、心から祈りたい。舞台芸術の未来のためにも。


いっぽう、日頃は舞台の裏方さんたちと接する身としては、大道具だとかセリだとか盆回しだとか照明だとか音響だとか吊りモノだとか、そんなところにもついつい気を取られていた。

舞台はアクシデントがつきもののナマモノ。
ちょっとの気の緩みが、夢と魔法の舞台を、素の稽古場に還してしまう。
「照明さん大変だろうなー」 「衣装さん大変だろうなー」などとか変にひやひやしたり感心したりして見てたが、これは精神衛生上よくない。


たっぷり一時間もある豪勢なレビューを終え、トップ男役さんとトップ娘役さんが一言ご挨拶をしてくれるのだが、双眼鏡ごしに見る額やデコルテは思い切り汗に濡れていて、「挨拶なんていいから休んでくれよ……」とさえ思った。こんなんを毎日毎日くりかえすとは、なんとハードな肉体労働だろうか。


余談だが、ここ一週間ほど、(今さら)まどか☆マギカを見たり「1985年のクラッシュギャルズ」を読んだりしてて(ともにオススメの傑作)、偶然だが見るモノ読むモノが「女性だけの集団」づいている。

同性だけの集団というのは、妬みやひがみやイロイロと感情的に渦巻くものもあろうが、ぴたっとハマったときには、現実の混沌としたヨノナカとは異なる、統一感がありながら個性的で調和的な、「どこにもない理想郷」を幻視させる。それが具現できるのは、演劇的空間だけだ。


レビューで特に印象的だったのは、全員が白一色の衣装で統一し、オケ伴奏なしの生歌だけのシーン。そしてまた、希望にあふれた歌を歌うシーンだったろうか、全員の表情が歓びにあふれ、輝いて見えてたことだ。さらにその中で、トップさんと娘役トップさんの表情は、胸をうつほど輝いていた。

生きる歓びが、人を歌わせ、踊らせる。そして生きる歓びの最たるものは、心から恋をしている時だろう。
すくなくともタカラヅカでは、「スター」の条件とは、瞳に、表情に、全身に、あの歓びの輝きをいっぱいに放射できる人なんだろうなぁ、と思ったことだよ。


観劇後は、「東京までわざわざ出たんだし」という貧乏性ゆえに、国会図書館に寄って、一時間を切った貸出請求時間にわたわたし、時間で追い出され、へとへとと帰った。いちにちが長かった。

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