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ヤマト見にいってきました

連れがあまりに退屈退屈とうるさかったので、折り込み新聞の広告クーポンを使って、割引で「SPACE BATTLESHIP ヤマト」を見てきました。さすがに定額で見る気はしなかった。

ごく最近、TVシリーズ全話を見たので、比較するのもかんたんですが、これはまぁ、別物ですね。目立つ点を言うなら、「キムタク・ザ・ムービー」という感じでした。
私らはドラマとか、そもそもTVをほとんど見ないので、前々からキムタクが演技面で叩かれているとは聞いてても、その真偽のほどは知りませんでした。が、キャラのありようがFMVのCMと何も変わらなかったので、つまりこの人は何を演じてもキムタクなのでしょう。まぁ、均整の取れたキレイな顔立ちなので、長時間見ていても苦痛にならないのはなにより。
黒木メイサの森雪は、森雪なんだけどなんとツンデレキャラになっていました。完全に、「宇宙戦艦ヤマト」ではないことを感じさせられ、逆に、比較を放棄してスムーズにおはなしを楽しむことができました。ラブシーン多々ですが、美男美女のラブストーリーは人気のあるものなので、特盛りでも困らないのでしょう。
しかし強気な美女&軽やかで有能な美男というのは、昨今のドラマ等で人気のカップル像なのでしょうかね。現在、ゲゲゲの女房のヒットでも見られるよう、「社会的な有能さはないけど芯の強い愛情あふれる女性」という専業主婦キャラが人気だそうなので、原作通りの女性像でもウケたかもしれません。……あ、そうするとキムタクがキャラを替えないとダメだから、だめか。

SF考証から話のすっとばし方まで、ありとあらゆる不自然な点は、「そもそもヤマトとはそういうものなんだ!」のひとことで済みます。ツッコんだら負けなのは伝統です。
特撮とかCGとかは頑張っていたと思います。でかい画面で見て良かったですね。セットも艦内な感じが出ていたし、アニメのむちゃくちゃを、できる範囲でリアル化・実写化した感じは好感が持てましたし、波動砲なんかはアニメ通りのイメージ!って感じでした。
また、次の週には何くわぬ顔をして直っている第三艦橋とか、配線を変えるだけで出て行く大型ドリルミサイルとかの、原作エピソードを使いながら、ちゃんとリアルに改変したシーンも、ウケを狙っていてよかったです。
しかし、「第三艦橋勤務です」の一言&さらに「地球に戻ったら結婚云々」の話で、わかりやすく死亡フラグを立たせてみせる制作陣の「目くばせ」には笑わせてもらいました。
沖田艦長の名セリフは、TVシリーズで今みても落涙だったのに、実写ではダメだったなぁ。実写だと、艦長の決断力ある漢らしさより、分別ある老人&病人くささが目立った感じでした。

それにしても、昭和感覚に満ちた、およそ30年以上前にウケたハナシを、平成の現代にやるのは、なかなか苦労だったと思います。出てくるのは男ばかりで女はひとりな「男のロマン」全開な世界設定からして、現代の若者には(゚Д゚)ハァ? に決まってますからねぇ。
ちなみに、2199年であんなショボい艦内設備とか機材とかはないだろう、とツッこむのは間違ってます。「昭和テイストを残しつつも爆笑されない程度のズレでとどめる度合い」、この点に制作陣が苦慮したんだろうなぁ~と感心するのが答えかと。セットとか艦内の感じとか、昭和+海上自衛隊テイストがいっぱいで、なかなかいいです。
今から200年近く後のテクノロジーとかを考察する話ではなく、そもそもが、青年の成長物語なわけなので。

そう、この作品のどうにもこうにもイタイ点は、青年の成長物語なのに、「出てくるどいつもこいつももう青年ではない」ことなのです。
キムタクも、客観的に見て、20代の顔ではありません。厨二感さえ漂う青臭いガキが紆余曲折を経て大人の漢に成長する、その物語にリアリティを持たせるためには、顔の出来はともかく肌ツヤや精気の面から、10代~20代の俳優が、主演すべきでしょう。
とはいえ、今のリアル20代の役者に、昭和キャラな古代進を演じられるか?……ムズカシイと思います。感覚的にいって、共鳴しうるのはキムタク辺りの世代がギリギリなのかも。
この点こそ、ヤマトがどうにも「現在」に響く作品ではない、ということを端的に物語っているんじゃないかな。

ま、ノスタルジーに浸りつつ娯楽するには、そんな悪い作品ではないですよー。2時間半でもイヤげにならずに楽しめました。制作陣ががんばったということはよくわかりました。
やっぱり個人的には、「真っ赤なスカーフ」が流れなかったんで、全然ヤマトじゃなかったんだけど。

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