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「毒になる親」 - ゆるすとは何だろう

実姉に勧められて読んだ本。買ってからの紹介が遅くなってしもたけど、ロングセラーで平積みにされているので読まれた方も多いのではないかと。
「毒になる親-一生苦しむ子供」(原題:Toxic Parents)。原題のイメージとしては「(有毒物質のように)子供を蝕む親」 という感じになるのかな。なかなか言い得ています。
本の内容と特色については、リンク先の「スポットライトレビュー」をご参照あれ。

それにしても。「罪を憎んで人を憎まず」だが「罪は罪だ」という視点は、西洋的に思え、改めて目からウロコ感があった。きっぱりとした断罪はきっぱりした倫理から生まれる。日本の場合は、「あってはならないこと」がない、いや、「ない」と感じているのではなかろうか。世間が、ニュースが、いろいろな「ありえないこと」を伝えているから。
しかしはっきり言えば、世界で何がどう起きていようとも、自分のなかで「あってはならないこと」はあるはずだ。つーか、それが「倫理」ってもんだし、「個」の始まりだろうに。「あってはならないこと」があるから人は憎むし、固く結びつけられもする。「あってほしいこと」を夢見ることは受容されても、「あってはならないこと」に怒ることを忌避するのは、不健全ではなかろうか。……ちなみに「あってはならないこと」を甘受してしまう自己愛の低さも、この本ではToxic Parentsに関連づけられています。

この伝でいくと、「あなたよ幸福であれ! あなたを不幸にするものはやっつけてやる!」 というそれだけのことを、どのようにして伝えるか、それにどのくらい懸命になれるか、が人それぞれの「愛情表現」になってくるわけでしょう。
……ちなみに、Toxic Parentsに蝕まれると、他人が不運な時だけ「大丈夫?」と近づいてきて、他人が幸福な時には遠ざかる人間になりがちなよーです。つまりそーゆー人には、『大丈夫じゃないのは自分自身じゃないのか?』 と問い返してあげるほうが親切なのかなぁ。悩むところだ。

何はともあれ。人が幸福な時には共に心底喜び、不運な時には 「It's OK!いっしょに出口をさがそーぜ!」 くらいに言える人間になりたいもんです。そうできる自信がない人は、ぜひご一読を。

脱線。「どうして人を殺してはいけないの?」とか「どうして援交がいけないの?」とかの質問をめぐって世間が騒がしかったとき(ずいぶん前だなぁ)、河合隼雄が「それはたましいが傷つくからだ」と講演会か何かの時にいって、またそれをめぐって叩かれて……ということがありましたな。あれに関しては、河合隼雄のサービス精神による失言だと思います。
つーか、一対一での「口説き文句」なんて、伝授してもムダでしょ。その言葉をト書き読むよーに得意げに受け売りするタワケおばはんたちの顔が見えるよーだ。てか、存在かけて訊ねてくる相手に、自分の底から出てきたわけでもないセリフを言えてしまう、その愛のなさに気絶してしまいそう。コンビニ弁当じゃお体裁が悪いからと、「河合隼雄のおそうざい」を買ってきて子供に食べさせてるよーなもんだろうに。
精神を読むことなく字面だけを読む人に、ことばはあかされるわけがない。かくて有益な黄金が有害物質に成り果てるのだなぁ。

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コメント

ありがとうございます、今の自分に、すごく必要な情報を貰えたと思います。早速、入手したいです。

おお、こんにちは~。
実はみんな大なり小なり困っている(あるいはやがて困る)問題かと思い、同類の相互扶助でご紹介でした~。
この世にカンペキな愛の持ち主がいない以上、どっかで胸に影は落ちるもんじゃないかと思います。

ということで、のんびりとお読みいただければさいわい。こーゆー問題ってなかなか尾を引くので、のんびりと何度でも。
八十五のおばーちゃんに親への恨みつらみを聞かされた日には、何と言ってあげていいのかわからんかった。

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