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「王の男」を見てきたよ

綺麗なにーちゃんが出るという華やか衣装の歴史劇(=これがホントのcostume playだね)と聞き、しかも日本での興行はコケているというので安く行けるだろ、と、ヤフオクでチケット買って、旧き強敵と「王の男」を見にいった。ひとり頭700円で見た計算になるのだが……、いや~良かった良かった。予想外なことに、とても良かった。
宣伝の仕方だと、妖艶で悪辣な傾国のホモ美青年でも出てきそうな売り方だが、全くそういう話ではない。16世紀韓国を舞台にした、“ゲイ”ではなく“芸”の映画。詳しく知りたい人は他の方のブログ(相当ネタバレだが良い内容です)を見るよろし。
てか、主役のひとりである美青年を見るとやっぱり巫教的青年結社制度“花郎(ファラン)”を想うし(ちなみに美男子の結社だったとの説も?)、そうしたシャーマニズムがやがて世俗化して、映画でも最初のほうで出てくる、身を売り花を売るまさに河原乞食な芸人生活へ流れ着いていくのだなぁ、などと思いめぐらしたり、露骨で卑猥な下ネタ連発の大道芸&おかめひょっとこな仮面劇やら(豊穣儀式かよ!)、身分制度の頂点である王と最下層である芸人が美青年芸人を挟んで一種の両翼のように重なる辺りとか、民俗学的感性を持つ人には (・∀・)イイ! 連発になるのではないかと。
また、野山のシーンが何カ所か出てくるのだが、あの淡い野の色はまさに東アジア的でしみじみ美しかった。服飾の美しさは言うまでもない。主役の美青年の “雰囲気の魅惑” は素晴らしいが(写真では“それほどでもない”と思われるだろうが、女形の真髄は形ではなく雰囲気であろ?)、ラストの、相方と二重唱となる歓喜の(最期の)かけあいの表情は歓びに満ちていて掛け値無しに美しい。まさに人形のようで仮面の表情のようだった彼の、人形の役割を打ち捨て仮面を打ち捨てた、人間としての歓喜の表情は実に心を打った。
芸の話という意味では「覇王別姫」に似ているけど、「覇王別姫」は重たい史劇で、こちらは愛憎劇という感じでしたな。その分だけ肩が凝らないし、歴史に関する予備知識もほぼ不要と思う。役者たちも生き生きとしていて面白い。今から見にいくのはキビシイかもしれないが、DVDか何かで見て欲しい映画でした。※ちなみに主役級の人々のうち美青年以外の紹介ははしょっちゃってますが、見ればわかるし見れば消えない存在感なのであえて省いときました。
……しかし……結構いい内容だったのにヒットもせず惨敗なのは、角川ヘラルド配給だから?? 売り方のセンスが古いんではなかろか。

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コメント

せいさん、はじめまして!
私は自分のブログで再三文句たれてるんですが、本当に今の日本の配給会社は無能です。というか、ウソとデタラメな宣伝ばかりしているのに腹が立って仕方ないんです。
「映画が好きで、その仕事してるんとちゃうのん!?」って言ってやりたいくらいです。
≫“ゲイ”ではなく“芸”の映画。
よおゆうてくれはりました。その通りです。これからもよろしくお願いします。
ちなみに私は最近トドへの道を歩んでいるようです…だいぶヤバイ。

よろづ屋TOMさま、はじめましてこんにちは~。わざわざコメントいただき恐縮です(汗)。
日本の配給会社というか映画業界は結構謎なようですね……いつか映画関係の本を読んでた時「正体も定かでない人々がどこからともなくわらわらと現れて“口を利いてやるから”とお金をむしっていく」という話が書いてありましたが。現実に見聞した中でも“スターの居る赤絨毯が歩きたくて”業界に居る人も少なくないようで。そーゆー人々に比べたら、TOMさんの方がはるかに映画に貢献してると思います。つか、TOMさんのエントリ読んでると、無精な私でも映画への興味が湧いてきますから。
“海獣への道”は、素敵なものへの愛と夢が体にはち切れそうだからと解釈しましょう、お互いに。これからもよろしくお願いいたします。

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