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スーパーサイズ・ミー

連れが体調を悪くしているのだが、ひたすら横になっているのもタイクツだということで、レンタルビデオを借りてきて見た。一ヶ月の間、三食ともマクドナルドを……それもスーパーサイズで……食べ続けたらどうなるか、と監督みずから身をもって実験してみたドキュメンタリー映画だ。途中、食品業界による圧力や刷り込みの努力やら何やらとシビアな話も盛り込まれるのだが、けっこう軽妙な映画で、楽しくみられる。実験結果はまぁ当然、「カラダを壊す」だ。……アタリマエだろ。てゆーか量的にそもそも食い過ぎだって。
だがしかし、劇中にも出てくる監督のカノジョが熱心なベジタリアンでとてもヘルシー指向、そして監督も元気元気な健康体だったあたりに、こんなバカげた実験に走らせたものがあるのではないかと思ってしまった。「あまりに健康的な生活をしてると人間って飽きるからなー」と。
しかし「アメリカ人、何やらせても極端だなぁ」というのが偽らざる感想。1.5リットルのコーラを一カップとして売る方も飲む方もどうかしてるし、ファーストフードを非難する側も擁護する側も 「なにもそこまで言わんでも……」ってな感じ。コドモのパワーと善良さと革新性と臆病さと狂信がないまぜになって代わる代わる顔を出してくるよーに見えるんだな。

まぁ、でもそもそも、「貧乏人は世界のどこでも塩と油でメシ喰ってんだよ」とサイバラが喝破していたが(これに砂糖がオプションでつけば気分はお大尽ってレベルね)、問題はそこらではないのか? 「貧乏人は高い有機野菜買って、手間暇かけてスローフード作って食べるには、お金または心の力が乏しすぎますが、何か?」 という問題にはこの映画は応えられないんよ。“清貧の思想”とかいっても、「俺たちゃアンクル・トムになんかなりたかねーよ」と1960年代の黒人解放運動でうそぶかれたよーなセリフを言われてしまいさうだしさ。
それに、食べ物って栄養だけじゃなくて印象も摂取してるわけだからなぁ。あのコテコテしたファーストフードの濃い味というのは「娯楽」として提供されてるわけだし。単純作業で印象に乏しいシゴトに就いている人間は、キッツイ印象が欲しいんよ。昔のイギリスで炭鉱労働のコドモが安いジン飲んでぐでんぐでんになってたよーなもんか。いわゆる“ベジー”の大半が頭脳労働に就いていたり高学歴だったりすることは、「変化に富んだシゴトや知的活動で印象摂取をまかなえている」という面もあるんでないかな。タマゴが先かニワトリが先か知らんけど。

もっとシビアに言えば。誰もが同じ価値観もってるわけじゃないし、同じカタチを幸せと感じるわけでもない。自分を傷つけることや不幸にすることに幸福や安心を感じるように追いやられた連中……いわば回路ミスになっちゃってる人間は多々いるので、そこらをどうにかしない限り「からだに悪いからやめろ」といっても意味がない。
「健康は大切だよねぇ」 「手作りごはんの食卓を囲むのはたのしいねぇ」 といったアタリマエのはずのことが実はなかなか伝わらないのが、ヨノナカの実相というもんではなかろーか。

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