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極北のおはなし

もう一週間前のことだが、NASAがセドナを太陽系10番目の天体と認定したとかしないとか。
いろいろな意味で海獣にシンパシーを感じる身としては、このイヌイット神話にでてくる海獣の女神には異様に親近感があるので、なんだか変な感じである。
ずいぶん前にTVでイヌイットの暮らしを紹介する番組が放映されていた。それを見ていて、異様に印象に残ったのは、一家の婆ちゃんが、子供たちにおはなしをしてくれるのだが、そのお話が。
カラスが橇であそんでいた。
狼も真似して橇であそんだら、氷の割れ目に落ちた。
カラスは利口、狼は馬鹿。

……おい……と声をかけたくなるような、山もオチも意味もない話。
けれど、見渡す限り白い、白いばかりの単調な世界での話である。かろうじて3行目でお話っぽくしてあるけれど、たぶん彼らの先祖の誰かが(婆ちゃん本人でもいいが)、本当にそんな感じの出来事を見たのだろう。で、変化のない、雪と氷に閉ざされた生活のなかで、“変化”が繰り返し繰り返し語られたのだろう。
取るに足らない些細なできごと。それが、そのまま凍土に刻みこまれて、永遠性を帯びたようなヘンなおはなし。そこで反対に、おもう。取るに足らないできごと、など本来あるものだろうか?とか。
時間のなかで織られるものは、本来すべて、痛烈にうつくしい、比較しようもない唯一物ではあるのだろう。
このマヌケかつ清冽なおはなし、実はなかなか好きだったりして。
(ていうか暗記できるお話は圧倒的に正しいよね)

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